| |
|
|
|

日本臨床皮膚科医会は、皮膚科を専門とする臨床医の集まりとして1984年に設立されました。生涯教育と保険診療を活動の中心テーマに据え、現在、全国に約4,400名の会員を擁する組織になっています。私たち会員は、皮膚科の診療を通じて国民の皆様方と親しくお付き合いさせて頂くとともに、全国各地で学会や講演会を開き、自己研鑽に励みながら、皮膚疾患に悩む方々が最善・最適な医療を受けられるよう努力してまいります。
さて、少子高齢化の進展と景気低迷の中、診療報酬は2002年以降4回連続のマイナス改定でした。この間、医師不足も深刻さを増し、医療現場の疲弊から医療崩壊が現実のものとなっています。今後も診療報酬の大幅な引き上げは困難な状況で、病院・診療所間あるいは診療科間の医療費配分の見直し議論が盛んに行われています。先般も医療経済実態調査の結果から、皮膚科は恵まれた科であると評価されましたが、この調査は6月ひと月のデータを基にしています。6月の医療費が極端に高い皮膚科の状況を考えれば当然の結果ですが、明らかに皮膚科の実態とは異なります。厚労省の「医療費の動向」を見ると、2000年から8年間の皮膚科診療所1施設当たり医療費の伸びをみると▲5.9%であり、全診療科の中で最も低迷しています。また、中医協・医療機関のコスト調査分科会で報告された2008年度の病院の部門別収支に関する調査でも、全診療科の中で皮膚科の赤字幅が最も大きいと報告されています。
このように皮膚科を取り巻く医療環境はますます厳しいものになっています。最善の医療を提供できるよう、私たち皮膚科医が自己研鑽に励むのは当然ですが、よい医療環境・医療制度が基盤になければなりません。本会は日本皮膚科学会とともに、他の医療関連団体とも連携しながら、よりよい皮膚科医療を提供できるよう努力を重ねてまいります。
また、広く「皮膚」に関心を持って頂くために、1989年より11月12日(イイヒフ)を「皮膚の日」と定めました。毎年この日を中心として、皮膚疾患やスキンケアについて市民公開講座、無料相談あるいは皮膚がんの無料検診などを開催し、都道府県単位の会員のボランティアによる啓発活動を全国的に行っております。
さらに、少子高齢化という観点より地域医療の充実をはかるため、学校保健、在宅医療に関しても、教育現場・行政面での活動あるいは各地域で往診をする皮膚科医の情報提供・公開講座などにも積極的に取り組みながら皆様の要望により一層応えるべく努力していく所存です。
一方、国際的な協力活動として、International Committee of Dermatology(ICD)を通じて、発展途上国、ことにタンザニアにおきます皮膚疾患診療のトレーニングセンターの設立などにも係ってきております。 開業医中心と思われがちな本会ですが、勤務医と開業医の連携を含め、女性医師や勤務医問題を皮膚科全体の問題として捉え、勤務医委員会を設置して真剣な議論を重ねております。皮膚科医療を変えていくためには、若い勤務医の先生方にも日臨皮にどんどん加入していただき、臨床皮膚科学だけではなく、医療制度・健保問題に関心を持っていただくことが重要だと考えています。
今後とも、皆様のご支援、ご協力の程、お願いいたします。
|
|
|
|
|
|